このページについて
このページではiPhone/iPad/Macで使う事ができるショートカットのアプリがどういうものなのかを解説し、どう使うかを簡単に紹介しています。
更新履歴など
2022/9/17 iOS16の内容をベースに全て書き直しました。
ショートカットについて
ショートカットはiOS12か13だかで実装されたアプリです。このアプリは通常のアプリとは違い、自分である程度の処理を持った簡易プログラムを作成・実行することが可能です。
ショートカットで出来ること
ショートカットはiOSやiPadOSなどのOSのバージョンが上がる時に同時に色々と変更が適用されることが多いです。そのため現時点でのiOS16でも新機能が追加されました。
代表的なところだと
- 写真を2つ並べて1つの写真にする
- 動画をGIF化し、その中から選んだものを静止画として保存
- ワンタップで今見ているSafariのサイトのURLとページ名をメモ帳にコピー
この辺りはとてもシンプルな構成で出来るため、初心者にも向いていると言えます。
そしていつぞやのバージョンから実装された、オートメーションというものがiPhoneとiPadで使用可能です。このオートメーションについてはこちらで解説しています。簡単に言うと、指定した条件が満たされた時に指定したショートカットを自動で実行という機能です。
ショートカットの入手
ショートカットのアプリ自体はOSに最初から入って居ます。入って居ない場合、App Storeからダウンロードすることで使用可能となります。
ショートカットの使い方
基本的には作成と実行を繰り返してみて、自分の納得のいくものを目指すのがよくあるパターンとなります。
作成するにはまず右上あたりにある+マークを押します。iPhoneでは以下
macでは以下
クリックしたら何もない空っぽのショートカットが作成されます。ここに対して自分で色々とアクションと呼ばれる処理を配置して、最終的に自分が望む機能を実行できる様に組み立てていきます。
macとiPadの場合はこの様な画面と、右側にアクションが配置されたツールバー的なものが表示されています。ツールバーは今回は省略します。
そしてiPhoneの作成画面でこんな感じになっています。
下には候補として幾つか出て居ますが、これらは今回は使いません。
そして以下は完成品がずらっと並んでいる様子です。フォルダ事に分けることもできるので、自分みたいにMac用、iPhone用など色々と分けておくと管理がしやすいと思います。
そしてこれらのアイコンをタップするだけで、その中に配置されているアクションが自動で実行されます。これらは単体でホーム画面に配置することもできますし、ウィジェットで指定したフォルダを配置することもできます。
余談ですが、並び順を変更できる様になりました。右上の三点をタップし、リスト形式の名前順などができる様になりました。
ショートカットを作成する
ここからは簡単なショートカットを作成するチュートリアルを始めるんですが、その前に覚えておいてほしい事があります。
- 処理は上から順番に行われます。
- 編集する物を明確にしておく必要があります。
- アクションが細かく分離している可能性があるため、1つ1つの動作を正確に与える必要があります。
この3点は必ず覚えておいてください。実際に作成しながら解説していくのでゆっくりでもいいので読み進め、作ってみてください。
まずは空っぽのショートカットを作成します。今回はiPhoneを使用して進めていきますが、macでもiPadでも構いません。アクションを追加をタップするとこんな感じでiPhoneの使用状況に基づいた提案と、アクションごとのカテゴリが表示されます。
今回はショートカットを使用してスクリーンショットを撮影してみます。普段はサイドボタンと音量上ボタンの同時押しで済むんですが、あえてこれで処理の仕組みなんかを知ってもらおうと思います。
まずはメディアのカテゴリを選択し、下の方にあるスクリーンショットを撮るを選択します。(検索にスクリーンショットと入力してもOKです。)
するとこんな感じで選んだアクションが配置されると思います。
このまま三角のボタンをタップすると、スクリーンショットが撮影されます。この三角ボタンは機種によって異なって居て、iPhoneでは右下、iPadとMacでは右上あたりにあります。
しかしこの時点では撮影した一時データがあるだけで、写真アプリを見てもスクショは保存されていません。なので次はスクショを保存する仕組みを作成します。
メディアカテゴリにある、写真アプリの写真アルバムに保存をショートカットに追加します。追加すると自動でこんな感じで設定されると思います。
2つのアクションの間にある白い線は、2つのアクションの出力と入力がつながっていることを示して居ます。つまり「スクリーンショットを撮る」で出来た画像が「写真アルバムに保存」に渡っていると言うことになります。
今回は写真データを保存するためにこの様な組み方にしましたが、数字なら数字やテキストを扱うアクションへと渡します。この様な扱う物のタイプ(型)を意識して組みましょう。
この様にショートカットでは3つのポイントを押さえて、作成するのが大事と言えます。
ショートカットのカテゴリについて
ショートカットはいろんなカテゴリに分類されたいろんなアクションがあります。これらは基本的には以下の様に分類されています。
- スクリプティング
- if文や繰り返しなど、プログラミングではお馴染みの機能がたくさん入っています。
他、デバイスの状態を取得したりBluetoothの切り替えなんかも可能です。 - 場所
- GPSを使って現在地を取得したり、マップアプリを使ったルート検索や表示なんかが可能です。
- メディア
- 写真・音楽・App Store関係はここに分類されています。
- 共有
- クリップボードへのコピーや取得、メッセージで送信なんかが分類されています。
- 書類
- 主にテキストやファイルの読み書きを扱うアクションが分類されています。
- Web
- Safariを使用したアクションがメインです。
カテゴリわけされて居ないものとして、各アプリのアクションも使用可能です。例えばリマインダーはどのカテゴリにも分類されていませんが、Appのタブで探したり検索でリマインダーと入力すれば使用可能なアクションが出てきます。
ショートカットの共有
自分で作成したショートカットは共有機能を使うことで、他者へ共有する事ができます。その逆ももちろん可能で、他者が作成したショートカットを自分の端末にコピーすることも可能です。
この時コピーなどでやり取りされるショートカットは全てiCloud上に作成されたコピーなので、手元のショートカットを変更しても共有したショートカットの中身は変更されません。
実際にこちらは動画をGIF化し、その中から任意の写真を静止画として保存するショートカットです。組み合わせを考えればこの様にアプリ1つ分ぐらいの機能を持たせることもできます。
ショートカットの便利な使い方
ショートカットはホーム画面に配置することもできますし、iOS14で実装されたウィジェットでまとめて配置することも可能です。この辺りの解説はこちらで行なって居ます。
使用端末による違い
ショートカットは現在、iPhone・iPad・Mac・Apple Watchの4端末で使う事ができます。ただし全て同じ様に使えると言うわけではなく、一部に制限があったりそもそも使用不可なものもあったりします。
このサイトではそれぞれのアクションの解説ページにどの端末で使用可能かを掲載しているので、ショートカット作成の参考にしてみてください。
端末ごとの違いはショートカットの入力のページにて詳しく解説しているのでそちらも参照してみてください。
まとめ
ショートカットは作成するまでのコツを掴むのが大変ではありますが、できる様になると色々と幅が広がって楽しくなってきます。自分専用の簡易アプリを作成できるのと同じなので、使いこなせるといつもの動作を短縮できるため、色々とスムーズになったりします。
自分なりのショートカットを色々と作成してみましょう。
ショートカット関連リンク
- ショートカットの基礎
- ショートカットの仕組み・作り方などの基礎を解説しています。
- ショートカットのカテゴリトップ
- ショートカットのカテゴリトップページへ移動します。
- オートメーションの使い方
- オートメーションの使い方などを解説しています。
- 使用端末による違い
- ショートカットを使用できる4端末による違いをまとめています。
- サンプルレシピ
- 中の人作のサンプルレシピ集です。役に立つものはありません。
- ウィジェットの解説
- ショートカットをウィジェットに表示する方法を解説しています。
- アクション一覧
- ショートカットで使用可能なアクションを全て掲載しています。(サードパーティアプリは除く)