こんな方にオススメ
2021/10月~2022/1月 iPadOS15にて確認した内容に更新
クリップボード
そもそもですが、クリップボードについて簡単に紹介しておきます。これは右クリックでコピーや切り取りなどを行った際に、一時的にデータが保管される場所のことです。これは一時的なので、設定によっては時間経過で消えたりしますし、基本的にはパソコンやタブレット等の電源を切るとデータが消えます。
MacやiPadだとPasteとかいう超便利アプリがあるので困らないんですが、基本的にはクリップボードに保管出来るデータは最新の1つのみです。Aをコピーした後にBを切り取りした場合、Aは破棄されてBだけが残ります。
クリップボードにコピー
「コンテンツをクリップボードにコピー」のコンテンツの部分を変更して使います。入力はすべてを受け付けると書かれているため、テキストから動画までOKです。ここにコピーしたデータは貼り付けやペーストと呼ばれる動作を行うことで使用することが出来ます。
テキストをコピーする場合は【入力からテキストを取得】、写真や動画の場合は【写真を選択】、WebページのURLをコピーする場合は【共有シートの入力を受け付ける】+【入力からURLを取得】などそれぞれコピーするための手段が違うので、何にでも対応出来る安定の組み合わせはありません。その都度自分の使いたいように組みましょう。
以下は追加オプションの解説。
- ローカルのみ
- オンにするとこのアクションを実行した端末のクリップボードのみ使います。MacとiPadとiPhoneとかはHandoffとかいう超便利機能でお互いのクリップボードを共有出来ますが、それを行わない設定になります。初期値はオフなので、共有したくない場合はオンにしましょう。
- 有効期限
- 初期値は無し(無期限)。これを設定すると、指定した時刻が来ると自動的にクリップボードのデータが初期化されて、無くなります。【日付】アクションと併用したりすると、クリップボードにコピーした○時間後に自動消滅とかも出来ますし、単純に「今日の23時59分」とすれば日付が変わる前に消せます。
それぞれ、自分の使い方に合わせて設定しましょう。以下は【日付】アクションをいくつか使った、「コピーした時点から1時間後に消滅するクリップボード」の作り方です。
このアクションの配置ではクリップボードへコピーするものを一切指定していません。クリップボードにコピーの有効期限の指定さえ正しく設定されていればいいので、クリップボードのアクションの直前にコピーする何かしらを配置するのもいいと思います。
クリップボードを取得
このアクションは設定等はありません。アクションを実行すると、その時点のクリップボードの内容を取得して次のアクションへ渡します。このアクションはシンプルではありますが、このアクションがあるからこそ出来ることがあったりします。
ショートカットは基本的には【入力を要求】やショートカットの入力を受け付ける事によって、その都度の処理内容を変化させるものがあります。ショートカットの入力を受け付ける場合は共有マークからショートカットを実行する必要がありますが、ショートカットをそのまま実行しても同じ処理が出来ると便利だと思いません?
そういう時に、「ショートカットの入力から始まる時用のルートと、ショートカットを直接起動した時用のルート」を判断する部分をショートカットの冒頭に用意しておくことでどちらにも対応出来るレシピを作ることも出来ます。
- 【ショートカットの入力を受け付ける】
- 共有シートから受け付ける設定にします
- 【if文】
- [条件:ショートカットの入力が値が無いなら]
[真:【クリップボードを取得】]
[偽:特に無し]
こうすることで、「共有シートから実行された場合はショートカットの入力を受けて、ショートカットが直接実行された場合はクリップボードのデータを取得」という組み方が出来ます。そしてif文の終了以降は両方に共通する処理を行わせることで、同じレシピを2つ作ったりする手間が省けます。
ちなみにですが、【写真を選択】などを使ってツイッターに投稿する場合は以下のように組むことになります。
- 【ショートカットの入力を受け付ける】
- 共有シートをオンにします
- 【if文】
- [条件:もしショートカットの入力が値が無いなら]
[真:クリップボードを取得]
【if文】
[条件:もしクリップボードの値が無いなら]
[真:【写真を選択】]
[偽:特に無し]
[偽:特に無し]
おわかりでしょうか。これはif文の中にif文をネストする事で、ショートカットの入力・クリップボード取得の2つを行い、それでもデータが無ければ【写真を選択】のアクションを実行させるというものです。ここまでやる必要があるのかは不明ですが、どんなシーンにも対応するのならこれは必要になってきます。