BetterTouchTool
BetterTouchToolとは、Macでは有名な神アプリ。そもそもなぜ神アプリなのか、一体どういった機能があるのかっていうのは疑問だと思います。そのあたりの解説もしつつ、ライセンス・料金・実際の設定を書きつつ、自分が実際に使っているジェスチャー登録の紹介もします。Macアプリを使っている方は検討してみましょう。
2020/12/14追記・変更 M1チップ搭載macで使用可能なのを確認 本文を一部修正。
2021/9/17追記・変更 Setapp版に切り替えたこともあり、Setapp版のBetterTouchToolの使い方なども紹介。
BetterTouchToolはどんなアプリ?
一言で言ってしまえば、自分の好みに合わせてトラックパッドやらマジックマウスのジェスチャーと機能を変えられるアプリ。タッチバー搭載のMacbookProシリーズであれば、タッチバーのカスタマイズも可能です。
そのカスタマイズ性能から、実際に使ってみてから記事を書こうと思いつつもカスタマイズの方に集中してしまったレベルです。このアプリを使う前はいちいちブラウザのタブまでカーソルを持っていって閉じるとかタブ切り替えとかやっていたわけですが、今となってはほとんどトラックパッドだけで操作しています。ブラウザのみならず、FinderやMacOSの機能まで至るところまで設定出来ます。
そして付属アプリと言ってもいいですが、BetterSnapToolはウィンドウ整理に一役買います。ウィンドウを画面に対して4分割なり半分なり中央1/3なり、ピッタリサイズに変えてくれるアプリです。
SnapToolに似たアプリだと、Magnetがあります。一応BetterTouchToolでもMagnetのショートカットキーを登録することで間接的に使用することは可能ですが、BetterTouchToolとBetterSnapToolは名前から分かる通り同じ開発者のアプリです。同じ開発者が提供しているんであれば当然こっちの方が親和性が高いので、安心して使うことが出来るってことでSnapを使っています。
BetterTouchToolのインストール
まずはアプリ本体のダウンロードからですね。
公式サイトのダウンロードページから、一番上のBetterTouchToolの最新バージョンをダウンロード。ダウンロードしたzipファイルを解凍し、アプリを取り出してFinderのアプリケーションなり自分のわかりやすいところに入れておきます。まだこの段階では必要なアプリが一つ足りていない状態なので、以下からアプリをダウンロード。
上記アプリは370円の有料アプリですが、このSnapの方は買い切りです。高くないし機能は良いしここで紹介しているBetterTouchToolとの相性は当然良いので、入れておきましょう。
2つともインストールが終わったら、BetterTouchToolの方を起動します。BetterSnapToolに関しては機動しなくてもBetterTouchToolから機能を呼び出して実行出来るため、Snapもアプリケーションなり自分のわかりやすいところに入れておきましょう。
BetterTouchToolをSetapp経由で使う
2021/9/17に追加した部分です。
SetappはMacで使える第二のAppStoreみたいなもんですが、月額料金のいわゆるサブスクアプリです。そこではいろんな有料アプリがというか有料アプリしかありませんがSetappの料金さえ支払えばすべての有料アプリが使い放題になります。そこにBetterTouchToolもあるわけです。
Setappで使うアプリが増えたこともあり、BetterTouchTool公式サイトで購入したライセンスは完全に無駄遣いとなってしまいましたがSetapp版に切り替えました。
お試しで一ヶ月無料で使い放題になる方法も紹介しているので、興味のある方・BetterTouchToolを一ヶ月無料で使いたい放題にしたい方・他の有料アプリも気になっている方はSetappをオススメします。
BetterTouchToolに色々許可する
アプリを初めて起動した場合、アクセシビリティ等の機能アクセス許可を求める画面が出てきます。基本的には英語ですが、クリックする場所は一つか2つです。アクセス許可を求められたらパスワードを入力し、チェックを入れておきます。


許可したらライセンスの有効化をします。
BetterTouchToolの料金やライセンスなど
BetterTouchToolは有料アプリです。しかし、最初の45日間はMacで正常に機能するかどうか、実際の使用感を試すことが出来る無料期間になっています。有料ライセンスは2種類あり、ライセンスの購入はこちらのページから出来ます。
Standard License
このスタンダードライセンスプランは、購入から2年間はアプリのアップデートを無料で受けることが出来ますが、2年以降はアプリのアップデートをすることができなくなります。ただ、公式サイトの説明を読む限りでは2年経過時点での最後のバージョンを引き続き使用可能らしいです。こちらはこの記事執筆時点では$8.50なので日本円にして890円ほどです。
Lifetime License
こちらはスタンダードとは違い、2年などの期間制限が無くずっと最新のアップデートを無料で使えるプラン。スタンダードのデメリットはアプリアップデートのタイミングとライセンスの期限切れのタイミングが絶妙に噛み合うとアップデートが行えなくなる点。このライフタイムだと、そういった不安は無くなります。
この記事執筆時点での価格は$20.5なので日本円にして2150円ほど。
Setapp版
2021/9/17 Setapp版に切り替えたので、この項目を書き直し。
Setappはサブスクリプション型のAppStoreみたいなもんですが、そこでBetterTouchToolが利用出来ます。Setappの月額料金さえ支払えばSetappにて使えるアプリはすべて使い放題になりますが、BetterTouchToolも当然ながら使い放題になります。自動アップデートや広告無し、アプリ内課金も無しという環境で他の有料アプリも使い放題になるので自分はかなり気に入っています。
今後もMacを使うならLifetime一択
今後もMacOSを使うつもりであれば、更新の必要がほとんど無いLifetimeプランが一番いいと思います。単純に、Standardを3回更新したらLifetimeよりも高くなります。
Setappに価値を感じるもしくはすでに使っている場合、サブスクリプションサービスも検討してみましょう。自分は過去にスタンダードでライセンスを購入しましたが、Setapp版に切り替えました。
BetterSnapToolを使ったプラン
BetterSnapToolを購入した場合、購入認証だけで使えるらしい?とのことですが、詳しいことは不明でした。
BetterSnapTool購入特典プランで試運転
まずはなにはともあれ、試運転をする必要があります
- アプリ起動後、メニューバーのアイコンをクリックして登録/購入をクリック
- Get free license→I bought BetterSnapTool beforeの順番にクリック
- 会員登録をしてライセンスを獲得する必要があるので、上から順に名前(ローマ字)、アドレスを入力
- その後はValidate License®ister BetterSnapToolをクリック
- その後、Registration Successfulという画面が表示されれば登録成功です
ここまでクリアすると、登録したメール宛に添付ファイル付きでメールが来ます。添付されているファイルをダウンロードし、ダブルクリックすると認証が完了します。この手順で有効化したのがどのライセンスタイプかは忘れましたが、メールに書いてあったと思います。PCを乗り換えた場合、この添付ファイルを使うことで再認証出来るかもしれませんので、メールはアーカイブなどに保管しておきましょう。
自分がiMacからM1macbookに変更した際、上記手順で再びメールを受け取って認証してもらいました。
Setapp版の認証など
Setapp版を使っている場合はそもそもアプリがSetapp版という公式サイトのものとはバージョンが違うため、Setappのエージェントなどが起動していればそれだけでOKです。更新の手続きなどは必要なく、常に有料ライセンスが適用されている状態になります。
BetterTouchToolを使ってみよう
ここからは実際にカスタマイズしていくことになります。その内容は膨大かつ、個人にとって使いやすい設定は当然人それぞれなのでここでの紹介はまずシンプルなところからいきます。
ジェスチャーを適用するアプリを追加
まず起動したら、左下の+マークをクリックして、ファイルシステムアプリから選択をクリック。アプリ一覧が出るので、今回はSafariを選択してみます。
追加が完了すると、このような画面になると思います。ちなみにこの画像ではChromeが追加されていますが、上記と同様の方法で追加することが出来ます。

画面上部のトラックパッドの部分をクリックすると、接続しているデバイスなどから選ぶことが出来ます。今回はトラックパッドのまま行います。
ジェスチャーを追加する
+マークをタップして、新たにジェスチャーを追加してみたいと思います。クリックすると、まずトリガーを選択する画面になります。トリガーとは、簡単に言えば登録したコマンドを実行するためのアクションです。このトリガーを設定し、次にアクションを追加することでトラックパッドに機能を持たせることが出来ます。
今回は例として、シングルタップジェスチャーを選びます。

シングル以外にも二本指・三本指・四本指・五本指・カスタムタップ・Forceトラックパッド・BTT UIセパレーターなどが選べます。更にはシングルタップでも画像の通り、タップする場所を細かく指定することが可能です。
今回はお試しとして、左上隅をクリックを選択。次に最初の操作を割り当てるっていう部分の+マークをクリックします。

ここでもまた膨大な量が出てきます。詳しいことはそれぞれ試してほしいんですが、今回はキーボードショートカットを使ってみます。キーボードショートカットの入力欄をクリックし、⌘Rを押します。このコマンドはSafari等でブラウザの更新をするキーボードショートカットになります。
最終的にこのようになればOKです。

実際に試してみる
それではSafariを起動し、なんでもいいのでページを開いてみます。トラックパッドの左上隅っこの方をクリックし、ブラウザに更新が入れば正常に機能している事が確認出来ます。
バックアップを取る
せっかく色々と追加しても本体を変えたらすべてやり直しになったら虚しいですよね。
- 右上のプリセットをクリックし、プリセットの選択画面を出します
- ハイライトしたものをエクスポートをクリックします
- そうしたら画面が出てくるので、Triggers & Settingsをクリック
これでBetterTouchTool自体の設定と、登録したジェスチャーやトリガーを全てバックアップすることが可能になります。バックアップファイルの保存先を選んで終了です。
クラウド同期
更に追加で、右上の歯車マークをクリックします。BetterTouchTool自体の設定画面が出てきますが、この画面は基本的にはいじらなくてOKです。
クラウド同期のところに「この機能は実験的なものです」と表示されているため、過信は禁物です。
- 左メニューの一番下にある、同期をクリック
- 一番上にあるクラウドサービスの選択でDropboxかiCloudDriveのどちらかを選ぶことが出来ます
- 好きな方を選び、同期を有効にチェックを入れた後にBetterTouchToolを再起動します
これでひとまずはクラウド同期が出来ました。
BetterTouchToolを使う上での注意点
ここからはいくつかの補足事項・注意事項を書いていきます。
トラックパッドのジェスチャーとの干渉
トラックパッドにはApple側が用意したアクションがいくつかあります。それらのアクションをオンにしていると、一部のBTTトリガーと干渉します。何が干渉するかしないかっていう確認はBTTのトリガー設定画面に表記されています。

これは二本指ジェスチャーの一部分ですが、赤色で表記されているとおりに無効だったり有効にする必要があります。
TipTapの解説
例えば2本指ジェスチャーのところに、TipTap左(一本指修正)などと書かれている物があると思います。これは「一本タップしたまま、もう一本の指でタップする」事を意味しています。更には左であれば、「右をタップしたまま左を後からタップ」という意味になります。
これは他の本数などでも適用されます。5本指ジェスチャーでTipTap左を使う場合、「四本を置きつつ、左側を一本でタップ」することで発動します。
クリックとタップの違い
一本指などで記されているタップとクリックの違いを簡単に解説します。クリックはトラックパッドを押し込む事で、タップは押し込まずに軽く触れる程度。それぞれ使用していくうちに勝手に覚えていきます。
Forceクリック
ジェスチャー登録の下の方に、Forceトラックパッドジェスチャー的なものがあると思います。これは簡単に言えばクリックの事です。二本指以上だとクリックの設定は無いものがありますが、このForceを使えば四本でも五本でもクリックトリガーが使えます。
自分が頻繁に使っているトリガーを紹介
それではオマケとして、自分が頻繁に使っているジェスチャーとかトリガーを紹介。
全てのアプリ
- TipTap左(三本指修正)→ウィンドウを右上の1/4にサイズ変更
- TipTap右(三本指修正)→ウィンドウを左上の1/4にサイズ変更
- TipTap左(2本指修正)→ウィンドウを左に最大化
- TipTap右(2本指修正)→ウィンドウを右に最大化
- 3本指で下にスワイプ→⇧⌘3 CleanShot Xで全画面スクリーンショット
- 4本指で下にスワイプ→⇧⌘4 CleanShot Xで範囲指定スクリーンショット
- 4本指で上にスワイプ→ウィンドウを最大化
- 2本指でピンチアウト→MissionControlを開く
- 3本指で上にスワイプ→⇧⌘5 CleanShot Xで動画撮影
- 4本指で右にスワイプ→スペースを左に移動(仮想デスクトップ)
- 4本指で左にスワイプ→スペースを右に移動(仮想デスクトップ)
LaunchpadはMacのデフォルトジェスチャーを使うことにし、それ以外を大きく変更しました。1本指だとタップ時に誤爆する可能性があるので使わずに、最低でも2本以上で色々と登録しました。これはFinderだろうとMinecraftだろうとジェスチャーさえやれば実行されます。
スクリーンショットはすべてCleanShot Xを使用することにしましたが、BetterTouchTool内蔵の機能でスクリーンショットを撮影することも出来ます。詳しくはBetterTouchToolでスクリーンショットを撮影するのページを参照してください。
Chrome
- 3本指で右にスワイプ ⌘⌥→ 次のタブへ移動
- 3本指で左にスワイプ ⌘⌥← 前のタブへ移動
- 3本指でタップ CMD(⌘)+Shift+クリック リンクを新しいタブで開いて移動する
上記は全てChromeのキーボードショートカットを登録しただけです。削除したものもありますが、使うかもしれないので便利コマンドだけは掲載したままにしておきます。
- ⌘Wは「現在のタブを閉じる」
- ⌘Tは「新規タブを開く」
- ⌥⌘←は「左のタブに移動」
- ⌥⌘→は「右のタブに移動」
- CMD(⌘)+クリックは「リンクを新規タブで開く」
- ⌘Shiftクリックは「リンクを新規タブで開き、そのタブを開く」です 好きな方を選びましょう
他、ChromeやFirefoxなどの公式サイトのキーボードショートカットのページを参考にしてみると良いと思います。Chrome公式サイト-キーボードショートカット一覧
一番最後のCMDクリックは場所が少し変わったところにあるので少しだけ補足。これはキーボードショートカットでの登録は出来ないため、アクションのところでマウスクリック操作から、CMDクリックを選ぶ必要があります。

まとめ
何がなんだかすごいBetterTouchToolの使いやすさは実際に使ってみないとわからないと思います。色々とやってみて、自分の好きなようにトラックパッドなどをカスタマイズしてみるのも面白いもんです。