こんな方にオススメ
海底と一発のおさらい
- 海底撈月(ハイテイラオユエ)
- その局の最後の牌のことを、海底牌と言います。そしてその牌を引いて上がった人には、海底撈月という役が付きます。この役は完全に運任せの偶発役の1つになります。ドラ8とかだけど役がない!って場合でも、海底撈月ドラ8とかで和了する事もできます。
- 一発(イッパツ)
- 立直した後、1巡以内に副露が無く、その間に和了することで付くオマケ役みたいなものです。タダの立直のみが一発とツモまで付いてくると裏ドラ次第では満貫に化けたりするので、余裕があれば防ぎたい。逆に自分が立直したときは防がないでほしい。そんな役。
簡単に書きましたが、それぞれが今回紹介するテクニックに関連する役となっています。
海底撈月ずらし
よくハイテイずらしなんて書かれたりしますが、そもそもずらすって何?ってところからですね。麻雀は東一局→東二局→東三局・・・のように局単位でゲームを続けていきます。そしてその局ごとの最後の最後に引く牌の事を海底牌って言いますが、要するにそれをテンパイしている人に引かせなければ良いんです。
誰も一切副露せずに進行した場合は海底牌を引くのは南家です。なので南家が立直し、その後だれも副露しなかった場合は南家に海底撈月チャンスがあることになります。それを防ぐには誰かがポン・チーをすれば良いだけです。これによってズレることで、南家が海底牌を引く事はなくなります。つまりは海底撈月が発生するチャンスを消すことが出来るというわけですね。
海底撈月消し
お次は海底消しです。ズラスのと何が違うん?って思われるかもしれませんが、これはカンをすることで実行出来ます。誰も副露しないまま南家から立直が来ました。そして自分が東家で、ここでカンが出来る4枚めを引きました。このまま安全牌を捨てれば南家が海底牌を引いて海底撈月が発生するかもしれませんが、ここでカンをすれば海底牌そのものを消すことが出来ます。
カンをすると王牌から1枚引いて、自分の手牌から1枚捨てます。そうすると王牌が13枚になりますね。そして王牌は14枚というルールが一般的なので、1枚を補充しなければなりません。その1枚をどこから持ってくるのかと言うと、海底牌から持ってきます。つまりカン1回につき、海底牌が1枚無くなっていくってことですね。
この方法は新ドラが増えることと、もしかしたら自分が河底牌を捨てる番になってしまうって事が弱点となります。
一発消し
これも海底ずらしと同じ考え方になります。一発はその役の性質上、1巡以内に副露が無い状態で和了しなければなりません。なので誰かが副露すれば一発を確実に消すことが出来ます。
ただしなんの考えもなしに副露して一発を消したとしても、その後の何巡かをしのげるとか、逆に反撃出来るかどうかを考えていないと自分の首を締めるだけとなります。無理してやろうとせず、出来ればいいかなぐらいで良いと思います。
海底牌を引く人を探す方法
ここからはオマケコーナーとなりますが、海底牌を引く人が誰かを特定する方法を紹介します。
- 副露が一切無い場合
- 海底牌を引くのは南家です。
- チーが発生した場合
- チーが発生した場合、一つ右の人へとずれていきます。1回で西家が海底牌を引くことになります。
チーが複数回発生した場合、その回数分右へズラしていけば誰が引くかはわかります。 - ポンが発生した場合
- ポンが発生した場合、鳴いた人と鳴かれた人の位置関係によってずれ方が変わります。
自分が親で、対面に鳴かれた場合は海底牌を引くのは北家となります。自分が親で、北家にポンされた場合は自分となります。
ポンが複数発生した場合、ポンの向きで相殺すればOKです。例えば自分が対面から1回、対面が自分から2回ポンしたとします。この場合は相殺してポンが1回と考えればOKです。そうすれば海底牌を引くのは北家とすぐに分かります。
自分が親のときに南家が捨てたものを対面が1回ポンし、対面が捨てたものを自分が1回ポンした場合には、「対面が行ったポンをチーとして換算してポン1回を考える」だけでOKです。鳴いた場所はチーと全く同じなので、複雑に考える必要はありません。なのでチーでまず南家から西家へと海底が移動しますが、その後のポンで自分へと海底牌の権利が移動しました。 - 暗槓の場合
- 暗槓とは自分で同じ牌4枚引いてカンをすることです。この場合は鳴きではないため、シンプルに海底牌が1枚減るっていう考え方でOKです。なので南家が引く予定だった海底牌が前に1つズレるので、親が引くことになります。
- 大明槓
- 大明槓は自分が3枚持っていて、4枚めを誰かが捨てた時に行うカン。この場合はポンと同じなんですが、カンの1枚減るのと合わせて考えます。そのため「大明槓をした人の前の人が海底牌を引く」という考え方でOKです。
自分が南家で、これから捨てます。この時点で山は残り4枚あるとします。この時に下家が大明槓をしたらチーと同じように1つ右の人にズレるんですが、実際には王牌から1枚引いているので残りは3枚です。そして対面(北家)→上家(親)→自分(南家)でちょうど3枚となりますね。仮に自分の捨てたものを対面が大明槓しても「対面の前の人」という考え方は当てはまります。 - 少明槓
- 別名は加槓と言って、ポンしたやつに後から1枚加えて槓をする物。この場合は残りの山が1枚減るだけなので、一つ前の人が海底を引くって考えでOKです。
- いろんな鳴きが色々発生した場合
- ここまでは単体の鳴きが発生した時の考え方でしたが、麻雀はいろんな副露がこれでもかってぐらいに発生することもあります。この場合、「同じ鳴きの向き同士で相殺して、残った奴から海底牌を引く人を考える」のがベストです。全員が1回ずつチーしていれば、1週して海底牌を引く人は変わっていません。対面と自分だけがポンをしまくっていた場合、牌手牌を引く権利は南家と北家で行ったり来たりしているだけです。最後の最後に南家がポンした場合に、誰が引くのか考えればOKです。
最初は意味不明かもしれませんが、自然と分かってくるかもしれません。海底牌を引く人が分かったら、後はその人に引かせていいか・逆に引かせたいのかを考えましょう。
海底牌を引かせたいパターン
これは完全に例外ですが、あえて海底牌をプレゼントするっていうのも一つの戦略としてあります。これは「海底牌を引きたく無さそうな人に対して海底牌が行くように、無理やり鳴いて調整する」事を意味します。
例えば親から立直が来てて、南家も西家も降りているとします。北家は最後までアガリを目指していましたが、諦めると同時に安牌に困っていそうな西家に対して海底牌をプレゼントしようと企みます。この場合は南家→西家に海底牌が行けばいいので、どこかのタイミングで意味のないカンをするなりしてずらせばOKです。
ただし不用意に行ってカウンターで自分に返ってくることも考えられます。自分の首を締めないように気をつけましょう。
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