麻雀はロンとツモの二つの上がりしかなく、中でもロンは読みによってある程度は回避可能です。
今回は放銃回避に重点を置いて解説していきます!
放銃についておさらい
放銃とは、他の人のアガリ牌を切ってロン宣言される事です。
別の言い方だと、振り込むとも言います
放銃率について
オンラインの麻雀ゲームだと自動で戦績を保存し、プレイヤーの戦績を計算してくれます。
その中の一つに、放銃率と呼ばれるものがあります。
これはその名の通り、自分が放銃する割合を示しています。
放銃率の計算式は
で求めることができます。
仮に半荘1試合が順調に終わり、全8局だったとします。 その中で自分が3回放銃したとしたら、3÷8×100%=37.5%
このようにして、全ての対局をその都度保存して計算しているわけです。
放銃は大体どのぐらい?
一般的に、プロは10〜12%ぐらいと言われています、 大体半荘1試合の中で一回か二回放銃の程度です。
当然、最初からこんな低い数値になる訳でもなく、色んな情報や経験によって放銃を回避したりする訳です。
放銃の良し悪し
たまに話題になる?と思う放銃の是非について。
放銃は相手のアガリを全て一人で支払うことになるため、状況次第では一気にラスまで落ちる事も当然あります。
しかし自分が立直している時だったり、勝負手のヤミテンや副露している場合はどうしても放銃のリスクは高くなりがちです。
現物があって手の形が変わらない場合は現物を切るべきですが、立直中や現物が無い時は諦めて押し続けるか、読んで通ってはいないけど通る牌を考えることになります。
勝負手で押した結果の放銃は牌の巡りが悪かっただけと諦めがつきますし、勝負出来ているため悪い放銃ではありません。
一番まずいのは、降り気味に打っている時の放銃です。 これだけは減らしていきましょう!
放銃回避の為の読み
ここからがいよいよ、放銃回避の考え方の解説です。
安全度高め
まずは100%安全〜かなり安全なものを紹介。
現物(ゲンブツ)
まず、フリテンというルールはご存知でしょうか。
フリテンとは、簡単に言えば自分の捨てた牌での自分のロン上がりが出来ないルールです。 例えば自分のアガリ牌が
で、既に自分で
を切っていた場合は
共にロンアガリが出来ず、ツモでしか上がることが出来ません。
これを利用したのが現物と言う回避方法で、相手から立直が来ても現物はどれだけ切っても放銃する事はありません。
スジ
立直者の捨て牌にがあった場合、
と
の両面待ちはフリテンとなる為、
や
は捨てても放銃するリスクは少ないです。
が、現物とは違って100%放銃しないとは言えません。
このスジを利用した両面以外の待ちなんて事はザラなので注意。
中筋(ナカスジ)
相手の捨て牌に数牌が二枚出ていて、その二牌のスジが二つ重なる牌は放銃するリスクが少ないと言う意味です。
立直者が
を捨てている場合、スジの真ん中の
は比較的安全であると言う考えです。
これは現物に次いでかなり安全ですが、スジより少しマシ程度だったりします。
ちなみに、この中筋が通りやすい事から、中筋トオルなんて人の名前で呼ばれている事があります。
壁(かべ)
その名の通り、壁になっている牌の周りは通りやすいという意味です。
そもそも壁って何?って話ですが、ある数牌が4枚見えていたらその数牌を使うメンツを使う事が不可能なため、周辺の牌は通りやすいというお話です。
例えば自分の手牌にが1枚、下家がポンしていた場合はすでに4枚全て見えています。
この時、
と
のメンツを使うこと自分以外はできません。
そのため、
待ちのスジになっている
は通りやすく、
も
の待ちが不可能になるため、
もそこそこ通りやすい牌の候補になります。
中でもで放銃する可能性としては単騎や双碰にしか放銃しないため、
の枚数を確認すれば安全に通るか否かが一発でわかります。
ワンチャンス
上記の壁の確証が無いパターンの事を、ワンチャンスと言います。
よくワンチャンとか言われるアレです。麻雀の場合、通りそうな牌を探す時に使うワードです
上記の例をそのまま使いますが、を下家がポンしていて残り一枚は行方がわかりません。
対面が立直していて、索子の上あたりは情報が全く出ていません。
この時、
の両面塔子は
が残り一枚なので壁よりも不確定で、確実に通るかどうかは不明。
ただが残り一枚、他の人が手の中で使っていた場合は上記の待ちである
は比較的通りやすいと言えます。
よく見えている牌ってのは意外と重要なため、この辺りは注目しておくといいかもしれません!
ちなみに上記の例で、
がどちらも3枚見えていた場合の状況をダブルワンチャンスと言います。
この時に相手から立直が来ていたとしても、
の二つとも持っている事はそんなに無いでしょーって事でやっぱり
は他の数牌よりも通りやすいと言えます。
字牌
字牌は基本的には雀頭や双碰待ちの二枚使いだったり、ポンなどで役をつけるための三枚使いの2パターンと、切られやすい前提で待つ七対子などの単騎待ちの三種類があります。
しかし、確実に放銃しないパターンがあります。
それは四枚目の字牌です。
四枚目の字牌がロンされるのは国士無双しか無いため、国士無双をやっている人がいない場合は最強の安全牌となります。
逆に全体で2枚目だとワンチャンスと同等の安全度になりますし、捨て牌に1枚しか見えていない場合は双碰や単騎の可能性は高くなります。
危険(放銃リスク高)
ここからは放銃のリスクが高いものを紹介していきます。
安易に切るとそらそうでしょって感じで他の人は見ているため、カモにされがちです。
跨ぎスジ(マタギスジ)
牌効率を優先すると、必然的に現れる跨ぎスジ。
具体的には、聴牌した時の一枚切るところが以下の三枚だったらどれを切るでしょうか?っていうお話で、すでに雀頭が確定しているとすると切るのは大体両面待ちに取ると思います。
から
を切っての
待ち
から
を切っての
待ち
このため、切り立直ならこの二種のスジがかなり危険という事がわかります。
当然、この読みを逆手に取るために早めにを早い順目に切っておく戦術もありますが、立直宣言牌が数牌だったらこれを思い浮かべましょう!
裏スジ(ウラスジ)
跨ぎスジよりは低いですが、それでも無い事はないのがこのウラスジ。
牌譜をよーく見てみると、みんなの進行途中にこの裏スジをバンバン使っているので注目して見てみるといいかもしれませんよ!
例えば
のカン
待ち聴牌しているとします。
ここにを引いた場合、
を捨てての
の両面待ちに変える事が多いです。
遅い巡目に中張牌が出てきたら裏スジや跨ぎを意識してみましょう。
間四軒(アイダヨンケン)
これは上記の裏スジが二つ重なるスジが超危険!っていう理論です。
例えば上家から立直がきていて、立直直前に
が捨てられているとします。
の裏スジは
であり
の裏スジは
です。
この時、両者に共通する両面塔子は
以外にありません。
つまりは
の形から
を捨てて両面立直に漕ぎ着けたとわかります。
簡単な覚え方としては、
の両端の中にある数牌は全部で何枚でしょうか?って言う事ですね。
スジ引っ掛け
その名の通り、スジを利用して嵌張や辺張、単騎に放銃してもらおうという算段です。
スジだからと言って安易に立直宣言牌のスジを切ると、辺張にぶっ刺さるなんてことはザラです。
よくあるパターンは、
の形から
切り立直でスジの
を誘い出すっていうパターンです。
立直者と書きましたが、黙聴や副露でも当然ありうる話ですがあえて立直して誘い出すっていう事が重要です。
立直宣言牌が数牌の場合、まず跨ぎや裏スジを想定し、次にスジ引っ掛けの可能性を考えましょう。
ドラ関連牌
これは上記ほどの理論ではなく、単なる危険というカテゴリになります。
ドラはみんなが使いたい牌であり、それらの周囲は全員がちょこちょこと持っている事が多々。
そのため、最後の最後まで埋まらずに待ちになったなんて事は多くあるため、ドラ表示牌やドラ周辺の牌は安易に切らないほうが得策っていうことです。
まとめ
以上がまず抑えておきたい放銃の知識と、放銃回避にまつわる知識となります。
この他にも格言めいたものから、今ではそこまで聞かなくなった?と思われるものまで多々あります。
放銃回避を徹底したい場合、まず立直や副露を控えるのがベスト。 例え聴牌しても黙聴で様子を伺いながら怪しいを思ったら降りる。
これが防御型プレイヤーの打ち筋になります。
最後に
放銃回避の考え方の順番を紹介。
自分の場合ですが、まず跨ぎスジや裏スジを考慮します。 そして見えている牌全てからそれらを否定する牌を探します。
例えば切り立直の場合、まず跨ぎの
と
や裏の
が怪しい事はわかりますが、自分の手牌に
が2枚あったとて、
を切れれば聴牌の状況とします。
この時点でが全部で2枚、跨ぎスジ二つはワンチャンスとなります。
立直者が既にを捨てている場合は裏スジの両面待ちも否定できることになりますが、切られていなければ裏スジも考えられます。
他に判断材料が無ければ、この
のスジは全て放銃する可能性が高いと言えますし、残りの跨ぎスジである
も本命と言えます。
や
はまだ
のワンチャンスを頼って切りやすいと言えば切りやすいですが、同時に跨ぎスジはかなり危険と書きました。
を切って仮に放銃してでもおすべき手なのか、放銃しても良い局面なのかを考えて判断しましょう!
これだけ書いておいてあれですが、宣言牌と全く関係無いところがあたり牌になっていることなんてザラです。
これについては以下をご覧ください 内容被っているところもちょいちょいありますが、一応分けてます。

以上が放銃回避の読み紹介です!