こんな方におすすめ
字牌の切り順
麻雀牌には大きく分けて数牌と字牌の二種類があります。もっと細かく分類すると中張牌・么九牌などいくつかありますが、今回は字牌に限定した記事です。その中でも、字牌の切り順に関する思考の第一歩となる基礎みたいな物の紹介になります。
字牌の切り順の注意点
ここで紹介する例はあくまでも一例です。字牌を重ねて鳴きに行きたい方には参考になりません。門前でそこそこ頑張ってタンピン目指すぜって方は参考になりやすいと思います。
自分の手によって変わる基準
元も子もないですが、自分の手牌によって切り順は当然変わります。大きく2パターンに分けて書くと、「自分の手がとんでもなくよく思える手牌」と「国士無双以外に活路が見いだせない」手の2パターン。
自分の手がとんでもなくよく思える手牌とは、かんたんに言えばテンパイまで近い・受け入れ枚数が多い・ポンチーして満貫など、総じて和了が近いもしくは和了したときの打点が高い手牌を指します。
逆に国士無双以外に活路が見いだせない手牌は、簡単に言えば字牌4種類バラバラかつ、両面の受け入れも面子も無いような手牌と言えます。
自分の手がいい場合の切り順
自分の手がいい場合、配牌時点から考えることは以下です。
- 他家にポンされるかどうか
- 他家に安全かどうか
主にこの2つです。というのも、自分の手が良いときはこれ以外に考えることがほぼ無いとも言えます。
ポンされるかどうかはそのままの意味です。ポンされて翻牌のみで和了されるよりも、ポンされる前に切ってしまおうという狙いです。代表的なのは場風・着順争いしてる人の風牌・三元牌ですね。例えばトップ争いしてる相手が西家で南場であれば南か西か三元牌から切り飛ばしていくこともあります。相手にとっての役を作らせないのが目的です。
他家にとって安全かどうかは、仮に他家に反撃されたときの安全牌として切れるかどうかってことですね。字牌は放銃するパターンが限られていて、以下のように考えることが出来ます。
字牌の切れてる枚数 | 放銃するパターン |
1 | シャンポン・単騎 |
2 | 単騎 |
3 | 国士無双のみ |
例えば自分の手に東が1枚あり、捨て牌に東が合計2枚見えているときは残りの東は1枚です。つまり七対子を始めとした単騎待ちに利用されていることもあります。逆に自分の手に東が1枚あり、場に合わせて3枚見えている場合は国士無双東待ち以外には放銃することはありません。
このように字牌が見えている枚数によって放銃するパターンが限られていくため安全な字牌はなるべく温存しておいても良いかもしれません。ただし国士無双をやっている人を見落としていると安全と思って切り飛ばした字牌で役満放銃するなんてことにもなりかねないので注意。
手が良い時は総じて自分の和了を優先的に考え、防御に使う字牌は1枚持っておくのが良いかもしれません。持っておいたことで反撃しやすくなり、逆に討ち取ったなんてこともあります。
自分の手牌が悪い時の切り順
自分の手が悪い時の切り順で考えることは以下の通りです。
- 他家に鳴かせていいかどうか
- 点棒状況で競っている相手に鳴かせないようにするかどうか
- 和了を完全に諦めるかどうか
1と2は自分の手が良い時と同じじゃない?と思われるかもしれませんが、大きな違いがあります。自分の手が良いときは「鳴かれる前に切る」が前提でしたが、悪いときは「防御に使える牌は残しつつ、安く和了してくれそうな人には鳴かせても良い」という感じです。
1は上でも書いたとおり、安い人にプレゼントして局を消化してもらうのも手です。ただし南三局とか後半で消化してもらっても構わない場合に限ります。リードしている東場とかだとまだ攻めても良いかもしれませんしね。
2は点棒状況で競っている相手に和了させないために絞るかどうかってことですね。自分が2着目でトップ目の風牌などを1順目に切って鳴かれないように対策するのも手ですし、逆に自分が余裕のあるトップ目なら2着目相手でも鳴かせて2着死守に動いてもらうのも手です。
3は配牌時からある程度覚悟する必要がありますが、自分の手が悪いことを受け入れてその局は放銃しないことに集中する打ち方です。よくある「配牌オリ」ってやつです。これをやる場合は字牌を鳴かれてもいいかどうかは点棒状況によりけりなので上の2を参考にしてください。そして字牌は見えてる枚数によって放銃するパターンが変わります。なので終盤に何気なく打った字牌で単騎待ちに放銃したなんてことをやっていては降りてるとは言えません。以下の表は頭に叩き込みましょう。
字牌の切れてる枚数 | 放銃するパターン |
1 | シャンポン・単騎 |
2 | 単騎 |
3 | 国士無双のみ |
字牌の切り順には例外もある
例外は主にドラですね。ドラ表示牌が白だった時に配牌で發が2枚あって今すぐ鳴きたい!って思った方はたくさんいると思います。東場の東とかもそうですね。
自分の手に2枚ある場合は切り飛ばすことはめったにしませんが、1枚なら「鳴かれる前に切り飛ばす」で切るか、「地獄単騎でも良いから待つ」のどちらかになるパターンが多いですね。自分はどっちもやります。
鳴かれないようにするなら重なっている確率が低い1順目に堂々と切ります。鳴かれたら鳴かれた時に考えましょうぐらいの精神です。
地獄単騎とかに使う場合、主に七対子を目指すことになりがちです。他に三色同順とか役が出来るのであればドラ単騎でも問題ないんですが、役無し立直のみでドラ単騎はまず和了出来ません。ドラ単騎をするなら他の役がある状況でやりましょう。
まとめ
字牌の切り順は人それぞれですが、だいたいはこういう切り順が多いです。 字牌は総じて使いみちが少ないですが重なればポンして役を確定させることも出来ます。字牌の扱い方も人それぞれなので、この記事を参考に自分なりの切り順を探していきましょう。
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